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USB盗の元警官、初公判で同僚・職場への不満たらたら  

同僚のUSBメモリー(外部記録装置)を盗み報道機関に送りつけたとして、窃盗の罪に問われた元上野原署巡査長、田中光司被告(49)=懲戒免職=の初公判が25日、甲府地裁(渡辺康裁判官)で開かれ、田中被告は起訴事実を認めた。 
検察側は「法秩序の番人として規範意識に欠け、捜査情報や個人情報が漏れる危険性もあった」などとして懲役1年を求刑した。 
判決は6月13日に言い渡される。 
冒頭陳述によると、田中被告は同僚の巡査長(26)の勤務態度や、自分への評価が低い警察組織に以前から不満を抱いていた。 
県警は平成18年10月から個人のUSBメモリーの使用を禁止していたが、田中被告はその後もメモリーを使い続けていた巡査長に制裁を加えたいと考え、12月28日夜、誰もいない署内でパソコンに挿入されたままになっていた巡査長のメモリーを盗んだ。 
田中被告は被告人質問で、「巡査長は遅刻が多く、現行犯逮捕しようとした容疑者を取り逃したこともあった。夜(のパトカー勤務)も起きていたためしがなく、注意を聞かない」などと巡査長への不満を詳述。 
「自分は巡査長と同じ階級なのに指導力がないとしてボーナスをカットされたが、巡査長は『私は満額もらいました』と言っていた」とボーナス査定を巡り県警に不満があったことも明らかにした。 
県警では2月、甲府署の巡査長のパソコンからファイル交換ソフト「ウィニー」を通じて捜査情報が流出。 
田中被告はその直後に盗んで保管していたメモリーを報道機関に郵送したが、「巡査長がこの事件について『私は大丈夫です』と人をバカにしたように言ったのでそれが引き金になった」と動機を述べた。 

(2007/05/26 02:34) 
http://www.sankei.co.jp/chiho/yamanashi/070526/ymn070526000.htm