◎宙づりを想定し救助技術磨く 富山県警山岳警備隊が訓練開始
http://www.toyama.hokkoku.co.jp/_today/T20070414204.htm http://www.toyama.hokkoku.co.jp/_today/T20070414204.jpg 【県警幹部の見守る中、人工岩場で繰り広げられた救助訓練=立山・千寿ケ原 】
県警山岳警備隊の今年度の救助訓練開始式は十三日、立山・千寿ケ原の文科省登山研修所で行われ、念願の入隊を果たした県外出身の新人四人含め二十八人が県警幹部の見守る中、背負い救助や垂直登攀(とうはん)など訓練を繰り返した。
式では中島利男県警生活安全部長、中谷弥志雄上市署長が、水晶岳ヘリ墜落事故への出動をねぎらい、隊員らを激励した。
訓練は高さ十五メートルの人工岩場で行われ、宙づりになった遭難者の救助、背負い搬送、ウインチ使用によるつり上げ救助など高度な訓練が展開された。
県外出身の四人の新人の背中には先輩隊員から装具の使い方や足の運びに厳しい声が飛んだ。
そのうちの一人、工藤法寛さん(29)=茨城県水戸市出身=は大学のワンダーフォーゲル部出身で山小屋で働き現場の救助活動を熟知してから、富山県警に入った。
「救助技術日本一の警備隊の本を何冊も読んだ。念願の警備隊入りです」と力強く話し、垂直や傾斜角六〇度の岩壁に挑戦した。
椙田正隊長は「救助技術を磨くにはまず現場。新人は四月連休から立山・室堂に入る」と期待した。