34歳消防士が全道チャンプに
http://www.tomamin.co.jp/2007/tp070505.htm#t4 http://www.tomamin.co.jp/2007/07050501.jpg 【道選手権2部ライト級を制した飛渡さん(左)と大西トレーナー】
苫小牧に住む消防士、飛渡淳さん(34)=大西ジム所属=が、札幌市で開かれた第58回北海道アマチュアボクシング総合選手権大会の2部ライト級(57―60キロ)で初優勝した。
年齢制限で35歳以上は出場できないため、最後の挑戦だった。「まだ信じられない。指導してくれたトレーナーや支えてくれた家族のおかげ」と喜んでいる。
ボクシング歴はわずか2年。
格闘技の経験は全くなかったが、32歳で一念発起し、大西ジムの門をたたいた。
「仕事のための体力づくりが始めた理由の一つで、もう一つは自分を変えてみたかったから」。決断に迷いはなかった。
仕事の合間を縫って週に3、4回ジムへ通い、走り込みも欠かさなかった。
2部ライト級には8人が出場した。
1回戦と準決勝を勝ち上がった飛渡さんは決勝で今村太亮選手(K&Kジム)と対戦した。
昨年9月、デビュー戦の国体予選1回戦で、1ラウンドKO負けした因縁の相手だ。
試合前夜は不安と緊張で眠れなかったという。
「また負けてしまうかもしれない、という怖さ。あんな悔しい思いをするのはもう嫌でした」。
開始のゴングと同時に軽快なフットワークでリズムをつかみ、ジャブを繰り出す。懐に入れない相手は焦り、困惑した。
歯が立たなかった半年前とは技術もスピードも様変わりしていた。規定の2ラウンドを終え、4―1の判定勝ち。
もう大会には出場できないが、悔いはない。「ボクシングは続けていく。トレーナーや周りの選手をサポートできたら」と話している。