ひと・人・交差点:選抜八段大会に出場、県警剣道主席師範・二子石貴資さん /兵庫
◇「高い境地目指したい」−−二子石貴資さん(56)=神戸市長田区
全国の八段剣士32人が集まり、名古屋市で15日に開かれる第5回全日本選抜剣道八段優勝大会(全日本剣道連盟主催)に出場する。
2回目の挑戦だった昨年の第4回大会で優勝。
「出られるだけで喜んだあこがれの大会。優勝者として恥ずかしくないよう、試合内容をより充実させたい」と気持ちを引き締める。
幼少時代、鞍馬天狗(てんぐ)や白馬童子などの映画に親しみ、チャンバラ遊びに夢中になった。
小学4年で剣道を始め、中高の剣道部では団体戦などで活躍。
剣道を続けられる環境を求めて県警に入り、指導専門職に就いた。
現在は教養課に所属し、機動隊員らを指導するかたわら、毎日1時間ずつけいこを積む。
昨年の兵庫国体では成年女子剣道の監督を務め、優勝に導いた。「みんなよく頑張ってくれた。自分が勝つよりもうれしく、涙が出た」と振り返る。
同連盟が「剣理に熟達し、識見優秀なる者」に与える「教士」の称号を持つ。
「(最高位の)範士の先生は技術や風格が違う。私はまだ未熟者。しっかりけいこに励み、高い境地を目指したい」と話す。
【四谷寛】
〔神戸版〕
毎日新聞 2007年4月14日
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/news/20070414ddlk28070252000c.html