診療情報流出:19病院で転送断られた妊婦遺族が告訴へ
奈良県大淀町の町立大淀病院で昨年8月、分娩(ぶんべん)中に意識不明になった高崎実香さん(当時32歳)=同県五條市=が、
県内外の19病院で転送を断られた末に搬送先の病院で出産後に死亡した問題で、高崎さんの診療情報がインターネット上に流出していたことが分かった。
遺族は被疑者不詳のまま町個人情報保護条例違反容疑で、5月にも県警に告訴する。
流出したのは、高崎さんの看護記録や意識を失った時刻、医師と遺族のやりとりなど。
ネット上の医師専用の掲示板に書き込まれ、多数のブログなどに転載された。
この掲示板は登録者数10万人以上で、問題が報道された昨年10月から書き込みが始まった。
遺族は「医師専用掲示板には患者の中傷があふれている。
診療情報の流出は自分たちだけの問題ではないと思い、告訴に踏み切ることを決めた」と話している。
【中村敦茂】
毎日新聞 2007年4月29日 21時03分
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070430k0000m040087000c.html