愛知・稲沢署員の飲酒事故 一宮署員もみ消し図る
2007年4月24日 08時19分
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2007042490081735.html 愛知県警稲沢署生活安全課の50代の巡査部長が今月初め、同県一宮市内で、飲酒運転で事故を起こしたにもかかわらず、事故処理を担当した一宮署交通課の40代の警部補が飲酒をもみ消し、単なる物損事故として処理しようとしたことが分かった。
県警監察官室は事実関係を確認しており、2人を厳重に処分する方針。
県警によると、稲沢署の巡査部長は4月2日朝、出勤のため同市内で自家用車を運転中、他の車と出合い頭に衝突する事故を起こした。
双方にけがはなかった。
現場に駆けつけた一宮署の警部補が事故を起こした1人が警察官であることを知り、酒のにおいがしたため現場で飲酒検知をした。
実際は呼気1リットル中のアルコール濃度が0・15ミリグラム以上の酒気帯び運転にあたる数値を示したにもかかわらず、警部補は酒気帯びの基準に達していないという虚偽の事故処理をした。
その後、巡査部長は事故について事情を説明するため一宮署に出向いた。
そこで別の交通課員が巡査部長の酒のにおいに気づき、再び飲酒検知したところ、酒気帯び運転に当たる数値を確認したという。
警部補は不正したことを認めた上で、「警察官が酒気帯び運転と分かると、クビになるのでかわいそうに思った」という趣旨のことを話しているという。
警部補と巡査部長との間に面識はなく、「同じ警察官だから」という“仲間意識”が働いたらしい。
巡査部長は「前日に飲酒した」と話しており、県警監察官室は、酒気帯び運転として立件し処分する。
もみ消しを図った警部補についても事故処理の過程で、事故当事者の巡査部長に不適切な便宜を図ったとして処分することを検討している。
(中日新聞)