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◎クレー射撃ピンチ 北陸の公営施設「全滅」 羽咋市、廃止の方向
http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20070420103.htm
http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20070420103.jpg 【写真:鉛分流出で閉鎖中の羽咋市散弾銃射撃場=同市滝谷町】

北陸三県の公営クレー射撃場が鉛分の流出ですべて閉鎖状態にある。
石川県内唯一の公営施設で能登地区の活動拠点である羽咋市散弾銃射撃場は二〇〇三(平成十五)年に一時閉鎖され、廃止が検討されている。
富山、福井の公営射撃場も同様に閉鎖中だ。
加賀市内に民間射撃場が一カ所あるが、時間や交通費などの面で練習に通うのもままならない選手が増え、クレー射撃の競技力低下や愛好者の減少も危惧(きぐ)されている。
羽咋市の射撃場は、石川国体を控え、一九八〇(昭和五十五)年に開設された。
九九(平成十一)年から国の環境基準を上回る濃度の鉛を含んだ水が流出していたことが明らかになり、二〇〇三年十二月に閉鎖された。
散弾銃の鉛玉が酸性雨などで溶けたためとみられ、同月の水質調査では、場内の一カ所で国の環境基準の二十四倍に相当する鉛含有量が検出された。
羽咋市は現在、鉛汚染状況を調査中で、報告書に基づき、早期に鉛汚染土壌の撤去計画を作成することにしている。
とはいえ、鉛分撤去には財政上の大きな負担を伴うこともあり、市議会三月定例会で橋中義憲市長は「再開は困難と考え、今後、廃止せざるを得ないと考えている」と述べた。
県クレー射撃協会によると、約二十年前のピーク時に約百四十人を数えた会員は、昨年は百人程度に減った。高齢の愛好者が引退したこともあるが、能登地区の愛好者は練習場所がないとの理由でやめるケースもみられるという。
県クレー射撃協会では「施設が少なくなれば、選手の練習機会が減って競技力低下につながる。施設が廃止されないよう働き掛けていきたい」としている。
国体のクレー射撃競技で石川県の成績はかつて十位以内に入ることが多かったが、ここ数年は二十五位前後に低迷。国際大会に出場する選手も出ていないという。
富山県クレー射撃協会では、会員約百人のうち、活動を中止する人が約半数となり、競技力の低下が懸念されている。
県内の愛好者にとって唯一の活動拠点だった県福光射撃場内のクレー射撃場が二〇〇一年十一月以来、閉鎖されている。
射撃場がある新潟や長野を別の用事で訪れた際に練習する会員もいるが、「練習不足のため大会で満足な結果を得られない」(米道俊正競技強化委員長)という