40歳から74歳の全国民を対象に、08年4月から実施される特定健康診査(特定健診)に
関する厚生労働省の最終案がわかった。健診結果によってメタボリックシンドローム
(内臓脂肪症候群)など生活習慣病のリスクが高いグループとその予備群を抽出。
リスクの程度に応じ3段階に分けて保健師や管理栄養士が指導し、脳卒中や糖尿病の予防を目指す。
26日の特定健診に関する検討会で公表する。特定健診は生活習慣病予防と医療費抑制をめざし、
06年の医療制度改革に盛り込まれた。
健康保険組合や国民健康保険などすべての保険者に健診実施を義務づけ、健診から
漏れがちだった自営業者や専業主婦も対象とする。
健診では、男性で腹囲85センチ以上、女性で90センチ以上の人をメタボリック症候群の候補とする。
さらに血糖値、血中脂質、血圧などのうち
(1)二つ以上で問題ありとされた人はメタボリック症候群=「積極的支援レベル」
(2)一つで問題ありの人は予備群=「動機づけ支援レベル」
(3)問題なしの人は「情報提供レベル」に分類する。腹囲が基準未満でも、体重を身長(メートル)の
2乗で割ったBMI(体格指数)が25以上なら生活習慣病のハイリスク群とされ、
(1)〜(3)に振り分けられる。
(1)の人には、保健師や管理栄養士が食事のとり方や運動などの計画を作成。3カ月間は面接や電話、
メールで実行状況を確認し、励ます。半年後に身体や生活習慣が改善されたかどうかを確認する。
(2)の人には計画作成と半年後の評価のみとし、(3)は文書で注意を促すにとどめる。
特定健診と指導の費用は原則として保険者が負担するが、保険者が本人に請求することもできる。
厚労省は40〜74歳で約2000万人とされるメタボリック症候群と予備群を、12年度末までに10%、1
5年度末までに25%減らす目標を立てている。
朝日新聞 2007年03月26日08時40分
http://www.asahi.com/life/update/0326/001.html