■泡盛版ソムリエ県が資格認証
知識・利き酒技術を審査/制度 来月から
県は泡盛の魅力を普及促進させるため、「県泡盛マイスター認証制度」を四月から
スタートさせる。泡盛の特徴や歴史・文化、製造法、料理との相性など幅広い知識
と接客作法を身に付けたいわば“泡盛版ソムリエ”を県知事が認証するもので、
「全国でも例がない」(県薬務衛生課)というユニークな試み。県が指定する認定
機関が、試験などを実施する。酒造業界も「泡盛の需要拡大に大きな期待ができる」
と歓迎している。(赤嶺由紀子)
県のマイスター認証制度は、泡盛の普及を図り、製造業や関連業界の振興、沖縄
の食文化の発展―などが目的。古酒に関する知識や製造法、テイスティング(利き酒)
技術などの認定基準に基づき、指定機関が試験・審査等を行う。
県は同制度実施要綱を昨年十一月に制定。今年四月の実施を目指し、準備を進めてきた。
現在、社団法人・泡盛マイスター協会(新垣勝信会長)が主催する呼称資格認定試験
で、マイスターやアドバイザーが誕生。同協会はこれまでにも県知事による認定制に
するよう働き掛けてきた。
新垣会長は「画期的な取り組み。行政がバックアップすることで、資格認証にも
インパクトがあり、泡盛の素晴らしさを広く伝えることができる」と評価。「泡盛は海外
へも進出しており、今後は対外的にも波及効果が出る」と期待している。
日本ソムリエ協会(東京)も「(県知事認定は)この業界では見られない。資格の価値
が高くなることで、いろいろな意味で普及につながるのでは」とみている。
県福祉保健部の喜友名朝春部長は「食の安全安心という消費者の視点や業界育成
という視点からも意義のある制度」と話している。
[沖縄タイムス]
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200703211300_01.html