環境省は18日、熊本県内で1月4日に衰弱死した野生のクマタカから、
高病原性鳥インフルエンザH5N1型のウイルスを分離したと発表した。
国内でカラス以外の野鳥から検出されたのは初めて。
クマタカは熊本県相良村で見つかったメスで、保護後、まもなく死んだ。
目立った外傷がなく、鳥インフルエンザの簡易検査で陽性となったため、
鳥取大学農学部で詳しい検査を実施。18日にH5N1型ウイルスが分離
された。
検査結果を受け、環境省は、相良村の周辺で、小型の鳥を捕獲し、カモ類
の排せつ物を採取するなど、ウイルスの監視を強化する。また鳥取大でウ
イルスの詳しい分析を行い、病原性の強さや、1月に宮崎県や岡山県の養
鶏場で発生した鳥インフルエンザのウイルスとの類似性を確認する。
クマタカは、国内の留鳥。森林や山地で生息し、他の鳥やウサギなどの哺乳
(ほにゅう)類を食べる。
2007年3月19日0時3分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070318i113.htm?from=main1