◇パレスチナ支援「4者協議」、麻生外相を議長に初会合
日本とイスラエル、パレスチナ、ヨルダンによる「4者協議」の初会合が14日、都内のホテルで
開かれた。
日本の政府開発援助(ODA)を活用し、イスラエルとヨルダンにまたがるヨルダン渓谷の開発を
進めることによるパレスチナ支援を目的としている。
政府は同渓谷の開発を「平和と繁栄の回廊」構想と名付け、中東外交の柱の一つと位置づけている。
4者協議は、昨年7月に小泉首相(当時)が中東歴訪した際、関係国などに提案し、大筋で了承
されたものだ。初会合は、麻生外相が議長を務め、イスラエルのペレス副首相、パレスチナ解放機構
(PLO)のエレカト交渉局長、ヨルダンのカスラウィ国王特別顧問が出席した。
4者協議では、ヨルダン渓谷一帯に、農業・工業団地や配送センターなどを建設し、域内の農産物を
ヨルダンを通して湾岸諸国に出荷することなどが検討されている。
協議に先立ち、ペレス氏らは安倍首相と首相官邸で会談した。
首相は「中東和平は地域の平和と安定にとって不可欠だ。『平和と繁栄の回廊』構想は共存共栄の
実現に向けた一助として重視している」と述べた。
ペレス氏らは「構想は重要な企画だ。4者で協力していきたい」と語った。
また、政府主催の「第3回イスラエル・パレスチナ和平信頼醸成会議」も同日、都内で開かれ、
ペレス、エレカト両氏が出席した。15日に閉幕する。
読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070314i213.htm