上越地域の製材業者六社で立ち上げた「ドライウッド上越協同組合」(樗澤貞二理事長)はこのほど、
県産スギ材に不燃加工を施した「燃えないスギ材」の開発に成功した。
既存の概念をくつがえす新たな取り組み。樗澤理事長は「国の認定を受け、性能は十分。
なんとしても全国展開したい」と、強い期待を込めている。
切り出されたスギ材は遠赤外線燻煙(くんえん)乾燥施設(上越市福橋)で約八日間乾燥される。
引き続き不燃加工施設(名立区名立小泊)で製材し、
安全性が確認された不燃用薬液を減加圧がまで浸透させる。
薬液を定着させる乾燥後、重量測定で「不燃」「準不燃」「難燃」を判別すればできあがりだ。
板ごとにバーコードラベルを張り付け、厳格な製品管理をしている。
輸入材増加による国産材の価格低迷を背景に、
市内の製材業者が「地元の良い材に何とか付加価値をつけられないか」と知恵を出し合った。
菱元屋、霜越建設、長谷川興業、越後屋材木店、カネコ木材建設、前田材木店の六社が
平成十年八月、志を一つに同組合を設立。
最適な乾燥技術を求めて全国行脚し、燻煙乾燥にたどり着いた。
同技術は薪を燃焼させた際の熱と煙、水蒸気を使う。
四つの特許を使用し、木の内部に水を通わせている道管の壁孔壁(弁)を破壊。
十分な乾燥と同時に、効率的な薬剤の注入を可能にした。
平成十、十一年度に国と県の補助、計九千六百万円を受けて二基の乾燥炉を導入。
同十六年度から内装材の開発に着手し、不燃加工施設を整備した。
国交省大臣による「不燃・準不燃内装材料」「防火構造・準防火構造外装材」の認定を取得し
、同十八年から生産を開始した。
木材の三大欠点、「燃える」「腐る」「狂う」を除去・軽減した不燃材は、
地元スギ材の振興にかけた同組合の切り札。同市内の住宅で不燃外装材のリフォームを実施し、
自信は高まった。今年春から販売を予定しているが、
「まだ始まったばかり。これから」(霜越準二副理事長)と、今以上のものを求める研究は続いている。
上越タイムス
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