◇「処女受胎」コモドオオトカゲの卵が孵化 英動物園
英国マンチェスター──英国のチェスター動物園で、交配せずに単為生殖で産まれた、
世界最大のトカゲとされるコモドオオトカゲの卵が24日、無事に孵化(ふか)した。
誕生したコモドオオトカゲは健康で、餌を食べ始めているという。
チェスター動物園では昨年5月、メスのコモドオオトカゲ「フローラ(8歳)」が、8個の卵を産卵。
フローラはそれまで、オスと交配したこともなく、オスと同じ空間にいたこともなかった。
そこで、産まれた卵のうち、孵化前に割れた3個を詳しく調べた結果、単為生殖が判
「処女受胎」のコモドオオトカゲとして、注目を浴びた。
卵は今月中旬からひびが入り始め、23日に最初の1匹が誕生。誕生した3匹は、
体長40─45センチ、体重100─125グラムほどだという。あと2個の卵も、まもなく
孵化する見込み。
フローラの単為生殖が判明した後、ロンドン動物園は昨年初めに産まれたコモドオオトカゲ
の子ども4匹を調査。その結果、こちらのメスも、単為生殖したことが明らかになっている。
ロンドン動物園のメスは2年以上にわたってオスと接触しておらず、産卵した際には、
生殖器に残っていた精子による受精だと考えられていたという。
単為生殖は、ヘビやトカゲなど、約70種の動物で起こることが知られている。しかし、
コモドオオトカゲに関してはこれまで、1例しか報告がない。
研究者らは、コモドオオトカゲのメスが、常に単為生殖可能な状態なのか、もしくは何らかの
進化の結果、単為生殖が可能となったのかは、まだ不明だとしている。
画像:卵の殻の間から顔を見せる、孵化直前のコモドオオトカゲ=22日、英チェスター動物園
ttp://www.cnn.co.jp/science/images/CNN200701240029.jpg CNN.co.jp
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200701240030.html