◆「沈没船財宝」と架空投資話 詐欺容疑で摘発へ
架空の投資話で多額の金をだまし取ったとして、警視庁と静岡、福岡県警の
合同捜査本部は来週にも、健康食品販売会社「リッチランド」(東京都北区)の
佐伯万寿夫会長(61)ら十数人を詐欺の疑いで逮捕する方針を固めた。
全国約1万人の会員から、総額約500億円を集めていたとされる。
警視庁が一昨年6月、同社などを出資法違反の疑いで家宅捜索し、
佐伯会長らから事情を聴いていたが、出資を募っていた事業に
実現性がなかったと判断、詐欺容疑で立件する。
合同捜査本部は、会員の中には、佐伯会長ら同社幹部とともに積極的に
会員を集めた「幹部会員」もおり、犯行に加担したとして立件する考えだ。
調べでは、リッチランドは98年ごろから、不動産投資や
沈没船からの財宝引き揚げの事業といった実態のない話で、
「1口60万円を入金すれば、半年で倍になる」などと高利の配当をうたって出資を募り、
約1万人から総額約500億円をだまし取った疑いが持たれている。
捜査本部が家宅捜索で押収した資料を調べたところ、
同社がうたっていた事業には実現性がなかった。
500億円のうち、少なくとも100億円は海外に送金されたが
使途は明らかになっていない。
残りの400億円のうちの一部は別の会員に配当として自転車操業的に
回していたが、残りは同社幹部らの遊興費にも使われていたとみられている。
朝日新聞 2007年01月20日06時00分
http://www.asahi.com/national/update/0120/TKY200701190406.html