毎年タンチョウのつがい1組が越冬している根室管内中標津町内東20北8の
中標津保養所温泉旅館の人工池に、この冬23年ぶりに、つがいが幼鳥1羽を連れて現れた。
関係者は「野付半島基部のカモ猟区で営巣した一家の可能性が高い」と注目する。
同旅館の加藤忠雄さん(79)は「子連れで来たのは、初めて越冬に訪れた1984年以来。感動です」と話す。
この池は根室支庁が指定するタンチョウ給餌場14カ所の1つで、加藤さんは道の委嘱で毎日タンチョウに餌をやっている。
加藤さんによると、3羽は昨年12月4日に池にやってきた。幼鳥は親鳥より一回り小さく、
胴体は白黒に色づいているが、頭や羽の先は、まだ茶色。親子ともに健康で、餌のデントコーンをよく食べている。
野付半島ネイチャーセンターの森田正治センター長は「半島からタンチョウがいなくなったのが同じ日。
幼鳥の成長具合から、同じ一家である可能性が極めて高い」と話す。
この一家が営巣したとされるのは、ラムサール条約登録地で鳥獣保護区となっている
半島約6000ヘクタールのうち、保護区から外された基部のカモ猟区内。猟が解禁された10月に、
まだ飛べない幼鳥が見つかったため、道は猟友会に基部での狩猟を自粛する異例の要請をした。
「地元猟友会の協力のおかげで成長できた」と森田さん。加藤さんも
「かわいいタンチョウ一家が営巣する半島基部も保護区にしてほしい」と話している。
北海道新聞1月18日
ソース(ソース元に動画へのリンクがあります。)
http://www5.hokkaido-np.co.jp/movie-news/kiji.php?k=2007011801.html