★東海商高の7人が飲食店立ち上げ あす、名古屋に開店
東海市の東海商業高校情報科三年の女子生徒七人が半年間、授業の一環で立ち上げに
携わってきた飲食店が、名古屋市熱田区に二日オープンする。店づくりの基本計画から
店内の設計、メニューまで経営者と一緒に工夫。起業の苦労と喜びを味わった。
生きたテーマに取り組む授業「課題研究」。インターンシップが担当の内田一矢教諭(34)が、
名古屋市でイタリア料理店を経営する友人の山内粛生(としお)さん(33)に受け入れを依頼
したところ、ちょうど趣向を変えた新店舗の出店を考えていた山内さんが、生徒の起業体験を
逆提案した。
生徒たちは六月から週一回、新店舗などに足を運んできた。鉄骨二階建ての元金物店を
改装すること以外は白紙。提供する料理の産地も山梨、信州、さらに飛騨へと二転三転。
客層を考え、内装やレイアウトを提案した。食材の卸売業者や設計会社との交渉にも
参加したほか、店の広告にもアイデアをしぼった。
一千万円単位の投資をする本物の事業。開店目前の三十日には「飛騨あぶりダイニング奥土」
と、看板を大きく掲げた店舗を訪れた。最終段階の仕上げが進む内装を確認した後、飛騨牛や
高山ラーメンのメニューを載せたチラシを近所の事業所などに配って歩いた。
生徒の一人、岡田佳苗さんは「意見が採用されたのはうれしい。経営者側に立ち、視野が広がった」
という。山内さんも「生徒たちの自由な発想は参考になった。起業の大変さを知ってくれたと思い
ますよ」と、未来の女性起業家の誕生に期待していた。
(中日新聞 2006.12.01)
http://www.chunichi.co.jp/00/ach/20061201/lcl_____ach_____003.shtml