【トリバンドラム(インド南部)=永田和男】ネパール政府・主要7政党と武
装組織のネパール共産党毛沢東主義派は8日、新憲法を定める制憲議会選挙を
実施するため、毛派が参加する暫定政府を12月1日までに発足させることで
合意した。
暫定政府発足を前に現行議会は解散し、26日までに毛派を含む暫定議会が発
足する。同時に暫定憲法も発効する見通しだ。制憲議会選挙は2007年6月
に予定されており、政府・7政党と毛派が強く対立する王室存続の是非は、こ
の制憲議会発足を待って改めて議論することになった。
8日未明に交渉を終えた政府・7政党、毛派とも「歴史的な合意」との声明を
出し、今春ギャネンドラ国王の強権政治打倒で手を結んだ両者間で、1996
年から続く内戦状態に正式に終止符が打たれ、新たな国家体制建設への展望が
開けたと評価した。
双方は6月に暫定政府発足で合意したが、毛派が武装解除に難色を示したこと
で実現が遅れていた。7日から16時間以上続いた交渉の末、毛派が保有する
重火器類を21日までに国連の監視下に置き、ネパール国軍も同じ分量の武器
を国連監視下に提供することで妥協が成った。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20061108id25.htm