□イラン制裁決議原案、欧米とロシアの溝埋まらず・国連安保理
【ニューヨーク=中前博之】国連安全保障理事会の常任理事国とドイ
ツの6カ国は7日午後(日本時間8日早朝)、英仏独が作成した対イラン
制裁決議の原案を巡る協議を再開した。しかし、制裁措置の大幅削減を
求めるロシアと、原案を支持する欧米側との溝は埋まらなかった。
米国のボルトン国連大使は「ロシアの修正要求は6カ国の外相が過去
に合意した内容と矛盾する」と批判。ロシアのチュルキン国連大使は欧
米側との意見の相違について「大きな、大きな溝だ」と述べ、交渉へ向
けた糸口がつかめていないことを明らかにした。
これに先立ち、英仏独は同日午前の安保理非公式会合で、先月下旬に
米中ロに示したものと同じ決議原案を提示した。原案はイランの核・弾
道ミサイル関連物資や資金の移転禁止などを加盟国に義務づける内容。
ロシアは3日の6カ国会合で、制裁措置の多くは時期尚早として原案の大
幅修正を要求したが、英仏などは修正を加えずに非常任理事国に提示す
ることにした。(09:30)
出典:NIKKEI NET
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20061108AT2M0800F08112006.html