□ホタテ貝殻を有効活用、サビ除去装置やウニ育成の魚礁に
道内企業などが相次ぎホタテ貝殻の再利用に乗り出す。石黒鋳物製作
所(札幌市)は貝殻の粉末でさびを取り除く噴射装置を開発。警備業の
ドーケン(千歳市)は貝殻と鉄で作ったウニ育成の漁礁を全国の漁業組
合に販売する。ホタテ貝殻は道内で年20万トン発生し大半は廃棄物とし
て処理しているが、弾力性やアルカリ性といった特性を生かし、有効活
用する。
石黒鋳物製作所が開発した噴射装置は、直径1.2ミリメートル以下に
粉砕した貝殻の粒子を水に混ぜて放つ。鉄のさびや塗装を取る噴射装置
は水に砂を混ぜて使うのが一般的だが、アルミなど部材の表面に傷が付
くこともあるという。
砂より柔らかいホタテ貝殻なら、部材に傷が付きにくい。貝殻は9.0
pH(ペーハー)前後とアルカリ性のため、吹き付けた鉄の酸化を遅ら
せる効果もあるという。価格は1台248万円で、造船会社や資材リース
会社向けに初年度2500万円の売り上げを見込む。
出典:NIKKEI NET
http://www.nikkei.co.jp/news/retto/20061106c3c0601106.html