米政府のイラク関連サイト、核兵器製造方法の情報で閉鎖
ワシントン――米紙ニューヨーク・タイムズは2日、イラクの大量破壊兵器開発を
めぐり米政府が今年3月に設けたウェブサイトに核兵器製造に役立つ情報が掲載され、
国際原子力機関(IAEA)などの抗議を受け、同サイトが閉鎖された、と報じた。
サイトは、イラク戦争で入手した文書などを掲載、大量破壊兵器開発の問題で証拠や
分析を求める共和党の議員らからの要望を受けて開設されていた。情報機関からは
反対の声もあったが、ブッシュ大統領の判断でサイトを開いたという。
同紙によると、このサイトに最近、1991年の湾岸戦争前にイラクの秘密の
核研究施設での活動に関する文書が紹介された。核問題専門家によると、
核兵器の製造方法に関するもので、普通のインターネットで入手出来る情報より
はるかに詳細なものだった。
地図、図、方程式などが挿入され、起爆方法も紹介してあった。同紙は、欧州外交筋を
引用し、この情報に気付いたIAEAが米大使に抗議、イランなどの国の核兵器開発を
助けるとの懸念を示した、という。
同紙がこの問題を米政府に伝えたところ、サイトは閉鎖されたという。
米情報機関当局者は、サイトの掲載内容が一般公開に適しているのかどうか調べるための
措置としている。
ブッシュ政権は、大量破壊兵器開発をイラク戦争の大義としてきたが、具体的な証拠は
今だ見付かっていない。
2006.11.03
Web posted at: 16:55 JST
- CNN/REUTERS
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200611030011.html