【ベルリン支局】ドイツ北西部ラーテンで22日午前9時半(日本時間同日午後4時半)ごろ、
実験走行中のリニアモーターカーが軌道上の作業車両と衝突した事故で、死者は23人に増え、
けが人は10人に達した。
AP通信によると、運行会社は「事故は技術的なミスでなく、人的ミス」と原因を示唆している。
ドイツの検察当局は、通信記録を押収し、事故原因を調べている。
事故があったのは、全長32キロ・メートルのテストコース。車両は無人の遠隔操作による運転で、
29人が試乗、事故当時、時速200キロで走行中だったと見られる。2人の作業員が乗っていた
作業車両は、軌道の検査などのために運行されるが、事故当時、なぜ軌道にいたのかは
分かっていない。
軌道は高さ4メートルの高架上にあるため、救出作業は難航し、はしご車やクレーンを使って
行われた。軌道下には衝突の衝撃で、イスや車両の破片などが散乱した。
事故原因について、車両の運行会社は「現時点では、事故は技術的なミスによるものでなく、
人的なミスによるものだ」としている。
また、ヘリコプターで事故現場に到着したメルケル首相は「(リニアモーターカーは)技術的には
問題なく、安全だ」と強調した。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060923i103.htm?from=main1