多摩動物公園(日野市程久保)で17日、この1年間で活躍した動物をたたえる「功労動物表
彰式」が行われた。約30年間続く恒例行事で、今年は、5月に日本で初めて雄の個体が誕生し
た「ハキリアリ」=写真=と、長年来園者から親しまれながら8月に死んだ雄のアフリカゾウ「タマオ」
に贈られた。
ハキリアリは中南米に生息し、キノコを栽培するために植物の葉を切り取って巣に持ち込む「農業
をするアリ」として知られている。害虫のため国内では植物防疫法で飼育を禁止されているが、飼
育施設を改良した同園の脱出防止策が植物防疫所に認められ、2002年から国内で唯一、飼
育展示が行われている。
大きな群れでしか生まれてこないといわれている雄アリが、飼育環境下で生まれるのは大変珍し
く、現在同園では約60匹の雄アリが展示されている。
この日の表彰式は、同園関係者と来園者約60人が見守る中、それぞれの飼育担当者に賞状
が贈られた。
ハキリアリの飼育担当者が珍しい生態や飼育での苦労話を披露すると来園者はうなずきながら
耳を傾けていた。来園していた大田区立蒲田小学校3年小森美咲さん(9)は「国内初の誕生な
んてすごい」と興味深そうに説明を聞いていた。
敬老の日のきょう18日は、「長寿動物表彰式」が午後1時半から開かれ、オランウータンの「モリ
ー」と「ジプシー」が表彰される。
ソース
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyotama/news002.htm [写真]「ハキリアリ」
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyotama/img/news002_2.jpg