わいせつ雑誌やビデオ収納 図書の自販機が激減 岡山
68台(7月時点)と過去最少 条例改正 罰則強化が奏功?
わいせつな雑誌やビデオなどを収めた自動販売機が、岡山県内の街頭から消えつつある。
7月時点の設置台数は68台。ピーク時(1999年、431台)に比べ6分の1の大幅減となり、記
録の残る77年以降最少となった。条例改正による規制強化や地域での撤去を求める機運の
高まりが奏功したもようだ。
県調査で判明した。設置台数は89年(133台)から右肩上がりに増え始め、95年には初め
て300台を突破。99年に最多となったが、これを境に一転して下降線をたどっている。
急減の要因には県青少年保護育成条例(当時)の規制強化がある。2000年改正の同条例
施行規則は、性描写が20ページ以上など一定の基準を設けることで自販機での販売を禁ずる
図書の種類を拡大。県青少年健全育成条例に改称した今年7月には、常習的に有害図書を収
納した場合の罰則が「罰金30万円以下」から「懲役6月以下または罰金30万円以下」に強化
された。
あわせて県警も取り締まりを強化。わいせつ図書を自販機で販売したとして01年に16件16人、
02年には14件20人を県条例違反容疑で摘発している。
県によると、図書自販機は大半が青少年に有害な雑誌の販売が目的とされる。影響を懸念し、
総社市内では地元の「少年を守る母の会」が数年越しで土地所有者らに撤去を求め、今年6月ま
でに市内5カ所のうち3カ所で撤去の実現にこぎ着けるなど「性情報のはんらんを許さない地域の
動きも活発化している」と青少年課。
インターネット上で図書の購入が可能なこともあって、最近は街頭の図書自販機の利用が敬遠
される傾向もあるとされるが、同課は「街頭の図書自販機が青少年に与える影響は計り知れない。
全廃に向け、地域や県警とも協力し監視、指導を強化したい」としている。
(2006年9月5日掲載)
ソース
http://www.sanyo.oni.co.jp/sanyonews/2006/09/05/2006090509181561005.html