東京都渋谷区の女子大生を誘拐した広域強盗団メンバーらの連続強盗事件で、山口組系暴力
団組員、青木学容疑者(41)=銃刀法違反容疑で逮捕=が、他のメンバーを軟禁するなどして強
盗事件を起こすよう暗に指示していたことが、千葉県警捜査1課などの調べで分かった。無職、湯
浅恭市容疑者(56)=強盗傷害容疑で逮捕=は「依頼されて購入した拳銃を巡り、青木容疑者と
トラブルになった」と供述している。捜査当局は、強盗団内で青木容疑者ら暴力団組員が主導して
いた可能性が高いとみて、組織の全容解明を急いでいる。
調べでは、湯浅容疑者は青木容疑者から特定の拳銃の購入を依頼され、現金数百万円を預か
ったという。しかし、頼んだものとは異なる拳銃を買ってきたため、青木容疑者は激怒し、東北地方
の都市で湯浅容疑者や妻由美子容疑者(56)=同=ら関係者数人を軟禁。「落とし前をつけろ」と
暗に強盗事件を起こすよう迫ったという。軟禁現場には、見張り役として伊藤金男(49)、李勇(29)
の両容疑者=同=もいたとみられる。軟禁された別のメンバーは「隣の部屋から銃声が聞こえた」
と供述している。
その後、青木容疑者は拳銃を李容疑者に手渡し、湯浅容疑者を解放。湯浅容疑者は由美子、
伊藤、李の3容疑者とともに、千葉県船橋市のサッポロビール千葉ビール園で現金輸送車を襲撃
したという。同課によると、湯浅容疑者は逮捕当時、現金をほとんど持っていなかったという。同課
は、強奪した1900万円のうち一部が青木容疑者に流れたとみて調べている。
毎日新聞 2006年8月26日 3時00分
ソース
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060826k0000m040143000c.html