★カトリーナ上陸1年 復興資金滞り批判も
【ワシントン=渡辺浩生】「人々の苦しみとわれわれの支援の決意を思いだす、
まさにその時。復興の道のりは長い」−。大型ハリケーン「カトリーナ」上陸から
間もなく1年を迎えるにあたり、ブッシュ米大統領は23日、改めて大惨事への
対応について政府の姿勢を強調した。しかし、復興資金の多くが被災地に
届いていない実態も明らかになり、大統領の思いとは逆に政府批判は再燃しそうな雲行きだ。
カトリーナは昨年8月、フロリダに上陸後29日にメキシコ湾岸に再上陸し、
多数の犠牲者を出した。この日はこの1年を振り返り、ブッシュ政権の復興担当者が、
最高約1100億ドル(12兆8000億)と計画された復興資金のうち、
実際に復興事業に使われたのは440億ドルだったことを明らかにした。
170億ドルは被害を受けた住居やインフラの再建資金だが、支出が始まったばかりという。
ブッシュ大統領はこの日、ホワイトハウスで、最大の被害地ニューオーリンズの被災男性と面会。
「連邦政府の第一の責務は、支援に十分なチェックを書く(お金を払う)こと」と語ったが、
「依然として官僚的なハードルがある」とも語り、復興資金の流れが滞っている現状を認めた。
男性も「仕事はまだ終わっていない。政府と大統領は私たちを忘れないでいてほしい」と要請した。
同大統領は28、29日の両日、ニューオーリンズなどを訪問し、支援継続を約束する。
FujiSankei Business i. 2006/8/25
http://www.business-i.jp/news/world-page/news/200608250013a.nwc