尾花沢市の「牛房野川のホタルを守る会」の星川茂平治会長(68)
の調査で、同市内でホタルが観賞できる場所が65カ所にも上ること
が分かった。このうち20カ所については「推奨20選」として解説文もま
とめた。環境保全意識の高まりなどで、ホタルの姿は県内各地で以
前より増えているとみられ、星川会長は「地域の自然をよく観察して
みて」と呼び掛けている。
星川会長は2年前から市内各地の調査を開始。実際にホタルを目
で確認し、地図に書き込んできた。今年も含め3シーズンの調査で、
牛房野川だけでなく千鳥川や綱木川など多くの河川や水田でゲンジ
ボタルとヘイケボタルが確認された。延沢地区の山林では、規則的で
瞬間的な発光が特徴のヒメボタルが数多くいることも分かった。
集計したところ、生息地は65カ所に。星川会長は「予想以上の数。
まだ調べていない場所もあり、もっと増えるだろう」と話す。
ホタルの里として知られる牛房野地区では、牛房野川を汚さず、自
然に近い状態を維持しようと心掛け、ホタルの生息環境を保護してい
る。ほかの地区でも生息数が回復してきているのは、「川を汚さない」
などの環境保護の意識が高まっていることが要因−と星川会長は見
ている。
星川会長は、尾花沢市同様、ほかの市町村でも探せば新たに多く
の場所でホタルが見つかるはずだ、と考えている。「現代人は車に乗
ってばかり。ライトを点灯して走る車からは、ホタルは見えない。ホタ
ルに人々が気付いていないだけ」とも指摘。「自らの周囲の自然をよく
知れば、ほかの生物も大事にできるはず」と、身近な自然に目を凝ら
すことを勧めている。
そーす
http://yamagata-np.jp/kiji/200608/19/news05777.html