京都産業大(京都市北区)の馬術部が、不登校の子どもたちを対
象に、馬との触れ合いによって心身を癒すアニマルセラピーに取り
組んでいる。大学馬術部としては全国的にも異例の活動だが、新
たな試みとして部員たちが張り切っている。
3年生の田中瑛一さん(20)ら同部員約20人。普段世話を続けて
いる馬の魅力を生かして地域貢献を図ろうと、「馬とのふれあい教
室」として3年前に始めた。市内の施設を対象に年1回行い、これ
までに約80人の生徒らが参加している。
乗馬療法は、体の大きな馬に触れ、温もりを感じることで安心感
を得る心理的効果と、乗馬の振動やリズムが脳を刺激する身体的
効果の二つがあるとされ、主に欧州で古くから行われている。
教室では、馬をブラシでこすったりエサをあげたりして友達になる
▽乗って歩いたり、障害物を越えるなどして馬との共同作業の達成
感を感じる▽最後に手入れをして感謝の気持ちを伝える−などを行
う。相手の気持ちをくみ取って行動することの大切さや自分が必要
とされていることを感じてもらう狙いで、実際に登校できるようになっ
た参加者もいるという。
同部は関西の有力チームで、教室は競技会の合間に開いている。
今年も9月に市内の2施設を対象に実施する予定。田中さんは「子
どもたちと接して、競技会で勝つことだけが部活動ではないと分か
った。今後は開催回数を増やしていきたい」と意欲をみせている。
そーす
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2006081900079&genre=G1&area=K1A がぞう
http://www.kyoto-np.co.jp/static/2006/08/19/P2006081900079.jpg