兵庫県姫路市網干区で7月、無職岡本章さん(当時80歳)が殺害
された事件で、岡本さんの妻(84)が事件に関与していた疑いが強
まったとして、県警捜査本部(網干署)は16日午前、妻に任意出頭
を求め、事情聴取を始めた。調べに対し、妻は殺害を認める供述を
始めており、県警は容疑が固まり次第、殺人容疑で逮捕する方針。
事件は当初、資産家の老夫婦を狙った強盗殺人事件とみられてい
たが一転、妻が夫を殺害していた疑いが濃厚になった。県警は動機
や当時の状況などについて妻を追及する。
調べでは、7月11日午後9時25分ごろ、姫路市網干区の岡本さん
宅1階和室で、章さんが頭などを金づちで殴られたうえ、刃物で切り
つけられているのが見つかった。章さんは病院に運ばれたが、約1時
間15分後、出血多量で死亡が確認された。妻も顔を負傷した。
事件直後、妻は「押し入ってきた2人組の男に夫が襲われ、タンスか
ら460万円を奪われた。夫をかばった際に自分も顔を殴られた」と説
明。「2人組は、事件の10日ほど前に自宅に来た電気工事業者を名
乗る青い作業服の2人に似ている」などと証言していた。
しかし、県警の現場検証や岡本さん宅周辺の聞き込みなどで、2人
組の目撃証言などのないことが判明。さらに屋内で見つかった凶器と
みられる金づちが、岡本さん宅にあったものと酷似しており、県警は家
庭の事情に詳しい者の犯行と判断。妻を事情聴取したところ、殺害を
認めたという。
章さんの頭部や両腕などには数十か所の殴打痕や切り傷があり、県
警は恨みによる犯行の可能性もあるとみて詳しく動機を調べる。
(2006年08月16日 読売新聞)
そーす
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20060816p202.htm