金沢ナンバー決定を契機に、金沢をイメージした香りを開発し、全
国発信を目指す「金沢の香り」デザインプロジェクトが9日、金沢市
や金沢学院大の学生、民間事業者の連携で始動した。学生の意見
を参考に金沢の特徴である伝統と創造をイメージできる香りを調合
し、装飾には加賀友禅や金箔(きんぱく)などの伝統工芸を使用する
計画である。10月10日のナンバー導入に合わせ、車内や携帯電話
用グッズとして、販売を開始する。
市役所南庁舎で開かれたデザインプロジェクトの初会合には、市職
員や学生、消臭システム機器を販売する「サラウンディング」(金沢市)
の宮岸信夫社長、室田デザイン事務所(同)の室田妙子代表が出席し
た。
市側は、金沢ナンバーを契機に広がりを見せている運転時や携帯電
話使用時のマナー向上運動を紹介。気分転換やストレス軽減に効用
がある香りを、金沢をイメージして製品化することで、運動を後押しする
とともに、金沢を広く発信させる狙いについて説明した。
宮岸社長が、カプセル型や巾着(きんちゃく)で包んだ「金沢の香り」の
試作品を紹介したのに続いて、金沢学院大の高屋喜久子美術文化学
部助教授と情報デザイン学科の学生五人らと、伝統と創造をテーマに
金沢をイメージする香りについて意見交換した。
学生からは、金沢をイメージする香りについて、金沢城や兼六園を挙
げて「ヒノキや緑茶」といった声や、金沢21世紀美術館やもてなしドー
ムを例に「ガラス張りのイメージがあり、透明感が強い香り」という意見
があったほか、「金沢といえば雨の印象が強いが、そんな香りはできな
いか」といった質問もあった。
学生らは交通マナー順守の証しとして市が製作した「マナーリング」
の携帯電話用のミニ版「マナーリング・プチ」の製作に携わっており、
「金沢の香り」デザインプロジェクトでは今後、装飾のデザインについ
て、学生の意見を集める。
そーす
http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20060810004.htm