99年に起きた山口・光市母子殺害事件の遺族、本村洋さん(30)が
出版した「天国からのラブレター」(新潮社)が映画化されることが
15日、分かった。
事件前に交わした夫妻の往復書簡を中心にした内容で、本村さん夫妻には
中村ゆり(24)、須賀貴匡(たかまさ=28)の若手2人を主演に起用。
メガホンは新進の女性監督、山口円さん(27)が執る。
事件は20日に最高裁判決が出されるが洋さんは
「少年犯罪を頭でなく、心で理解してほしい」と話しているという。
山口・光市の会社員・本村洋さん(30)方で99年4月に起きた
妻・弥生さん(当時23歳)と長女・夕夏ちゃんが(同11か月)が
殺害された事件。
被告は18歳だった男性(25)。
事件から7年。最高裁判決は20日に言い渡される。
「天国からのラブレター」は2000年に洋さん、弥生さんの共著の形で出版。
洋さんは本の帯に「僕からすべてを奪った。残されたのは妻からの71通の
手紙だけだった」と記した。
生前に交わした最愛の妻との往復書簡を中心に構成されている。
今作を企画した映画プロデューサーの奥山和由氏は
「はかなくも懸命に生きた様を残したい」と出版の直後から映画化を
強く希望し、時間をかけ、洋さんの理解を得た。
映画ではこの原作をもとに2人の出会いに始まり、結婚、
娘の誕生…幸せに満ちあふれていたころ、そして悲惨な事件、
裁判についても触れられる予定だ。
【裁判の経過】
少年法(58条)には「少年の無期刑は7年で仮出獄できる」とある。
山口地方裁判所で行われた裁判では99年12月の論告求刑で死刑、
2000年3月の判決では無期懲役。
この判決に検察が控訴。
02年3月広島高裁は1審判決を支持し、控訴を棄却。
検察は最高裁へ上告。
今年4月に最高裁で口頭弁論が開かれた。
20日午後3時に判決が言い渡される。
ニュースソース
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20060616-OHT1T00085.htm