金沢市の日本画家丹羽俊夫さんが、太平洋戦争末期に本土防衛を決死、
奄美諸島沖で散った兵士らを慰霊するため現地を訪ね、碑や戦跡などを描いたスケッチ展を、
旧海軍記念日の二十七日から同市窪二丁目の満願寺美術館で始める。
写生画は徳之島の特攻隊基地跡や「悲劇の輸送船」富山丸の犠牲者慰霊塔、
加計呂麻(かけろま)島の水上特攻艇基地跡など同諸島の風景三百六十八枚に上り、
一カ月ごとに作品二十三点を入れ替え十六カ月間にわたり展示する。
丹羽さんは、旧海軍記念日制定百年だった昨年、
明治から昭和にかけて日本海軍史に大きな足跡を残した戦艦十三隻を描いた。今年は、
戦後六十年の昨年実現できなかった奄美諸島への「慰霊の旅」を実行。
本土を守る拠点となった徳之島、加計呂麻、奄美大島を二月二十七日から三月二日にかけて訪ねた。
現地では、はがき大のスケッチ帳に約五百枚写生し、帰宅後、それをもとに顔彩と色鉛筆を使い、
二カ月がかりで慰霊の旅シリーズを仕上げた。
徳之島の作品は、鹿児島県の知覧(ちらん)飛行場から飛び立った特攻隊が
補給や整備のため立ち寄り沖縄へ向かった最南端基地の浅間や、
大量の燃料の輸送中撃沈され約三千七百人の犠牲者が出た富山丸の慰霊塔が建つなごみ岬、
戦艦大和慰霊塔のある犬田布(いぬたぶ)岬など。加計呂麻島の作品には、
小型ボートの船首に爆薬を積み敵艦に体当たりした特攻艇が潜んだ
呑之浦(のみのうら)の風景などがある。
丹羽さんは「太平洋戦争の中でも、ここでの戦いは攻めるためでなく、当時の日本と祖先、
そして未来の日本を守るためのものだった。念願だった現地に実際立って見て、
こみ上げた平和の重みを絵筆に込めた」と話している。
同展は土日のみ開催で北國新聞社が後援する。
ソース:北國新聞
http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20060520004.htm 関連スレ:
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