九州中央病院(福岡市)は12日、乳がん手術後に
乳房を再建する新手法の臨床研究を始めると発表した。
患者自身の脂肪を採取し、一部含まれる脂肪などに成長する
未熟な細胞を濃縮してから移植する方法で体に定着しやすくする。
従来は背中の筋肉などを使っていたが、脂肪は採取しやすく、
患者の肉体的な負担を軽減できるとみている。
米バイオベンチャーのサイトリ・セラピューティクス(カリフォルニア州)と共同で実施する。
乳がん手術で乳房の一部を切除し、がんの再発が起きていない
40代の女性3人を対象に、24―26日にかけて治療する。
腹部などから脂肪約500ミリリットルを取り、
同社が開発した装置を使って「幹細胞」と呼ぶ未熟な細胞を濃縮する。
乳がんの手術で切除した部分に注入して乳房の形を整える。
1年間かけて経過を観察し、有効性や安全性を調べる。
■ソース
NIKKEI NET[2006年5月12日23時00分]
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20060512AT1G1201K12052006.html