朝鮮半島最高峰、長白山(朝鮮名・白頭山(ペクトゥサン))のふもとにある中国吉林省白山市に
07年末にも民間用の飛行場が完成する見通しになった。関係者が8日、明らかにした。
長白山は韓国人を中心に大勢の観光客が訪れる観光スポットで、中国、北朝鮮両側からの入山が
可能。中国は飛行場建設を機に「朝鮮民族のシンボル」である観光地の開発で主導権を握りたい
考えで、北朝鮮ルートでの観光誘致を急ぐ韓国側と激しく火花を散らしそうだ。
長白山は海抜2000メートル級で、頂上に「天池」と呼ばれるカルデラ湖を持つ名所。中朝双方で
名山の一つに数えられ、朝鮮半島では「朝鮮民族の聖地」として崇(あが)められてきた。
中国側からのアクセスは吉林省延吉市からの陸路が一般的で、約5時間かかる。このため、
長白山による地域振興を狙う白山市などで空路の開設を求める声が高まっていた。
これを受け、吉林省などが中心に飛行場建設プロジェクトをつくり、滑走路2600メートル、2015年に
年間の総利用者54万人を目指す建設計画を策定。中国東北部の電子新聞「CK連友メディア」によると、
同計画は昨年8月、中国軍事委員会から正式に承認された。
地元政府関係者は「長白山観光の町として定着させたい」と期待を寄せている。
一方、韓国でも現代峨山が長白山観光事業の準備を進めている。同社によると、北朝鮮側の空港整備や
道路建設などのインフラが整備され次第、事業開始は可能という。
しかし、北朝鮮側との事業内容などをめぐる協議は難航。「可能な限り早くスタートさせたいが、現時点では
めどは立ってない」(同社広報担当者)という
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060509k0000m030123000c.html