北海道・苫小牧工高の野球部監督として甲子園に春夏通算4回の出場を果たした金子満夫さん(67)が
今月、苫小牧市音羽町にラーメン「かねこ屋」をオープンした。
野球一筋だった半生から、教え子らのサポートで第2の人生を歩み出した金子さんは
「楽しみながら、和める店にしたい」と笑った。
金子さんは苫小牧工主将として1956年のセンバツに出場。
卒業後、プロ野球の毎日オリオンズ(現千葉ロッテ)で1シーズンを過ごし、大学に進んだ。
社会科教諭になり、65年に母校に赴任した後は、監督として春夏合わせて計4回甲子園に出場。
99年からは札幌日大の監督も務めた。
04年夏の大会を最後に監督を引退。「釣りやゴルフでもして楽しもう」と1年余りを過ごしたが、
慣れない生活に時間を持て余し気味だった。
転機となったのが趣味のラーメン作りだ。30年前から、豚骨を煮込んだスープを
2昼夜寝かせる本格的な調理方法を試みるようになり、引退後はしばしば、家族や教え子に食べさせた。
「うまいと言われるのがうれしくて」。やりがいを求めて、出店を決めた。
調理人の兄弟らに教えを請い、スープ作りも研究を重ねた。店舗の内装や厨房(ちゅうぼう)器具、
配管、駐車場整備まで、野球部の教え子たちがサポート。
「本当にありがたくて、礼の言葉もない」。街角で市民から「頑張って」と声をかけられ、
「甲子園出場より反応があった」。(一部略)
◆ソース:毎日新聞
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060427k0000e040082000c.html