東京や埼玉で700台以上のレジャー用多目的車(RV)を盗んでいた窃盗グループから、
盗難車を買い取っていたとして、国内最高峰とされる大会の優勝経験がある元カーレーサーで、
横浜市青葉区の会社役員須賀宏明容疑者(45)が、盗品等有償譲り受け容疑で警視庁に
逮捕されていたことが17日、わかった。
須賀容疑者は、「ナイジェリア人の男に頼まれて買っていた」と供述しており、同庁は、
背後にロシアやアラブ諸国に向けた国際的な盗難車密売ルートがあるとみて調べている。
同庁捜査3課の調べによると、須賀容疑者は昨年12月、窃盗グループ主犯格の小賀坂肇被告(28)
(盗品等運搬の罪で起訴)から、盗難車であることを承知のうえで、ランドクルーザーなど計3台のRVを
総額80万円で買い取った疑い。
須賀容疑者は盗難RVの買い付け役で、ナイジェリア人の指示で小賀坂被告らから大量の盗難車を
購入していたとみられる。盗難車はその後、コンテナに隠すなどの手口で、横浜港や富山港から
アラブ諸国やロシアに不正輸出されていた。
小賀坂被告のグループは、約2年ほど前から東京や埼玉、千葉でRVを専門に狙った窃盗を繰り返し、
700台以上を盗んだ疑いがあり、同課では、このグループと須賀容疑者をつないでいたナイジェリア人も
含め国際的な盗難車の密売組織の解明を急いでいる。
関係者によると、須賀容疑者は1993年ごろからカーレーサーとして活動。
2000年には、改造市販車による国内最高峰のレースといわれるGT選手権で優勝するなど活躍したが、
数年前からはレースに参加していないという。
(2006年4月17日14時32分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060417i407.htm