金融危機の回避を狙って政府・日銀が1990年代以降に
金融機関から買い取るなどした株式の含み益が膨らんで
いる。民間試算などによると、株価上昇で3月末には合計
7兆円を上回った可能性が高い。将来、タイミングを選ん
で市場で売却し、利益が実現すれば損失の穴埋めにつな
がる。金融危機に対する安全網がその役割を終えたこと
を象徴している。
金融機関の破綻などに対応するため、政府は92年から
銀行への資本注入などの形で公的資金を約51兆円投入。
約10兆円分が預金の全額保護などの財源として使われた。
今後、日銀などが買い取った株式を売却、利益が出た場
合は一部を除き国庫へ納付され、最終的な国民負担分の
縮小につながる可能性もある。
日経新聞
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060411AT2C1004P10042006.html