愛知県の高級ブランド地鶏「名古屋コーチン」の肉を、DNAで他の鶏肉と識別する方法を、
同県農業総合試験場と独立行政法人「農業生物資源研究所」(茨城県つくば市)が共同開発した。
名古屋コーチンは弾力性のある肉質と適度な香りの脂肪で人気が高く、肉の価格はブロイラーの約4倍。
DNA識別法の開発で、偽物の流通を抑止し、ブランド価値をさらに高めることが期待されている。
識別法は鶏の遺伝子78本の中から、名古屋コーチンに特徴的な五つの部位を検査する。
肉0.5グラムを使い、約5時間で結果が出る。実証試験では、100%識別できたという。
畜産物では、鹿児島黒豚や黒毛和牛などのDNA識別法が開発されているが、鶏では名古屋コーチンが初めて。
名古屋コーチンは、明治維新で禄(ろく)を失った尾張藩士、海部荘平・正秀兄弟が、
中国から輸入したバフコーチンと尾張地方の地鶏を掛け合わせたことから始まり、その後、改良が進められた。
愛知県内では04年、104万羽が出荷された。【荒川基従】
■ソース
MSN毎日インタラクティブ-毎日新聞 [2006年4月3日 0時03分]
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20060403k0000m040100000c.html