今月で退職 減給処分、実効性なく
川崎市多摩区布田の市立下布田小学校で、鈴木幹男校長(60)のたばこの不始末から起きたぼや騒ぎで、
鈴木校長は、騒ぎを知った後も、消防署に連絡せず、市教育委員会にも6時間近く、
連絡を取らなかったことが27日、市教委の調査で分かった。
学校側は、児童への避難指示を怠った。市教委は26日付で、鈴木校長を減給1か月(10%)の
懲戒処分としたが、3月末に退職予定で、給与はすでに支払われているため、
さかのぼっての処分は行わないという。
鈴木校長は、23日午前10時20分ごろ、身辺整理のため、処分する書類などをゴミ袋に集め、
その中に紙に包んだ吸い殻を捨てた後、外出した。同10時40分ごろ、校長室のゴミ袋から出火、
火災報知機が鳴り、駆けつけた教頭らが約10分後に消火器で消し止めたが、
机の引き出しなどを焦がした。この際、児童への避難指示はなかった。
出先で連絡を受けた鈴木校長は午前11時半ごろに学校に戻り、
「私が(関係先に)連絡します」と言ったが、そのまま放置。
市教委には6時間近くたった午後5時過ぎに連絡したが、消防署には結局、通報しなかった。
市消防局は報道機関からの問い合わせで午後9時過ぎにようやく、ぼやを把握した。
市教委の聴取に対し、鈴木校長は「火がすぐ消えて大事に至らなかったので消防には連絡しなかった」
と答えたという。しかし、同校では、消防法に基づく防火計画で、校長を防火管理者とし、
火災時の速やかな避難と、消防署など関係機関への通報を定めていた。
市消防局は、いずれも守られなかったことを重視し、多摩消防署長から鈴木校長に
防火管理体制の見直しを求める警告書を出した。
処分について会見した市教委幹部は、
「自ら出火原因を作り、通報を怠った点を重く見て、戒告処分より一段重い減給処分とした」
「懲戒処分となったことで叙勲対象からもはずれる」と処分の重さを強調している。
しかし、報道陣が処分の実効性のなさや、避難や通報に関する教頭、教務主任の責任を追及すると、
「まず消火を優先したことと、大事に至らなかったため」と鈴木校長と同様の弁解に終始した。
監督責任者の隅田康之・学校教育部長も26日付で文書注意となった。
(2006年3月28日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news004.htm 関連スレッド:
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