東京都日野市と都が問題がある施設への入所を実態を十分調査せずに決めたのは
人権侵害にあたるとして、社会福祉法人「札幌育成園」(札幌市)が運営する
知的障害者施設「寿都浄恩学園」(後志管内寿都町)の元入所者、
松岡敏雄さん(46)=札幌市東区=が、日野市と都に2500万円の損害賠償を求めた
訴訟の判決が27日、札幌地裁であった。原啓一郎裁判長は請求を棄却した。松岡さんは控訴の方針。
判決によると、松岡さんは公園で寝泊りしていた94年6月、日野市に保護され、
知的障害者福祉法に基づく都の委任を受けた同市福祉事務所長の決定で、95年2月、同学園に入所。
松岡さん側は「適切な支援があれば入所せず生活できた」と違法性を主張したが、
原裁判長は「必要な調査・検討を行った上での合理的な判断」と退けた。
松岡さんは同学園にいた01年5月までの間、無償で農作業に従事させられた上、
障害基礎年金約500万円を横領されたとして02年4月に札幌育成園を提訴。
1審は敗訴したが、控訴審の札幌高裁は、請求を一部を認め約845万円の支払いを命じている。
ソース:毎日新聞
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20060328k0000m040179000c.html