イスラム教スンニ派とシーア派間の対立が深刻化しているイラクでは22日、首都バグダッド北方と西方で
シーア派巡礼者が武装勢力に襲撃され、合計13人が死亡した。警察当局が明らかにした。
巡礼者らは20日に中部カルバラに巡礼した後、バグダッドに戻る途中だった。バグダッド西方の事件現場では、
駆けつけた警官隊と武装勢力が衝突し、警官2人が死亡、4人が負傷した。
バグダッド南方では、市庁舎と警察署が武装勢力に襲われ、警官3人と警察特殊部隊員1人が死亡。バグダッド
南東部マダインでは迫撃弾と小火器による組織的攻撃があり、内務省の特殊部隊が容疑者としてシリア人1人を
含む武装勢力15人を拘束した。
また、バグダッド市内では道路脇に仕掛けられた爆弾が爆発する事件が相次ぎ、イラク人警官1人が死亡、
4人が負傷。バグダッド国際空港と市内を結ぶ道路の脇にも爆弾が仕掛けられ、米軍の車列そばで爆発したが、
けが人はなかった。道路は米軍が厳戒態勢を敷いたうえで、3カ月前にイラク側に返還していた。
電力省当局者らの車列を狙った襲撃事件もあり、職員1人と警備員3人が負傷。
バグダッド近郊では手製爆弾が爆発し、女性3人が負傷した。
この日はイラク各地で少なくとも23人が死亡し、60人以上が負傷した。
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200603230001.html