今春就職率、高卒85%と8年ぶり高水準・大卒も好調
今春卒業予定の高校生の就職内定率が1月末時点で85.3%と前年同期を3.7ポイント上回り、1998年以来、
8年ぶりの高水準に達したことが10日、厚生労働省の調査でわかった。好調な業績を反映し人材確保を急ぐほか、
団塊の世代の大量定年も見据え、技術伝承の担い手を求め積極採用に動いている。
文部科学省と共同で調べた大学生の内定率も2月1日現在で85.8%と前年より3.2ポイント上昇し好調だ。
2007年以降、団塊世代が相次ぎ定年を迎えるうえ、少子化で人材確保が難しくなると企業が判断、
若手採用の動きが本格化している。JFEスチールが高卒採用を前年の約1.5倍の542人に増やすなど
製造業の積極採用が目立つ。
高校生に対する求人数は16%増と大幅に増え28万4000人。一方で卒業予定者数は少子化で減少し、
求職者数は0.3%増の約18万9000人と横ばい。厚労省は「求人が増えたおかげで、フリーターを選ばず、
就職活動に前向きになる生徒が多くなった」と分析する。求人倍率は1.5倍に達し、内定者は16万1000人だった。
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20060311AT1C1000D10032006.html