【ブリュッセル=下田敏】欧州連合(EU)欧州委員会と米司法省は14日、航空貨物運賃でカルテルを結んだ疑いで、
世界の主要航空会社を一斉に立ち入り調査した。欧州委、米司法省とも調査先を明らかにしていないが、日本航空
や英ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)、エールフランス―KLMなどが調査を受けたことを認めた。国際的なカルテル
事件に発展する可能性が出てきた。
航空会社への立ち入り調査について欧州委は「価格カルテルを禁じたEU条約に違反した疑いがある」としている。
EU加盟国も立ち入り調査に加わっている。EUではカルテルが立証されれば、各社に罰金を科すことができる。
日本航空は14日に独フランクフルト貨物支店とニューヨーク貨物支店が捜査当局から立ち入り検査を受けたことを
認めたうえで、「調査には全面的に協力する」(広報室)としている。欧州航空大手ではルフトハンザ・ドイツ航空や
スカンジナビア航空も立ち入り調査を認めた。AP通信はキャセイ・パシフィック航空、ラン・チリ航空も調査対象に
なっていると報じた。 (10:44)
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