中国からのハッキングか?
韓国の代表的オンラインゲームの「リネージュ」シリーズで、個人情報を盗用して加入した数
百人の偽加入者が存在することが発覚した。
これまでもオンライン上で個人情報の流出事故が頻繁に起きていたが、そのほとんどが10人
未満だった。数百人の住民登録番号と名義が盗用されたのは前例がない。
特に、個人情報流出の被害者による金銭の被害ケースは未だ確認されていないが、オンライ
ンゲームのアイテムは簡単に現金化できるという点から、被害の拡大が懸念されている。
リネージュゲームの製作業者であるNCソフトは今月13日、「およそ500人の加入者からリネ
ージュ、リネージュ2ゲームに加入したこともないのに、加入者として登録されているという通
報を受け、調査している」と明らかにした。これは13日午後現在の集計であり、名義の盗用と
関連した通報件数は引き続き増えている状況だ。
リネージュとリネージュ2は、国内最大のMMORPG(数百人から数千人規模のプレーヤーが
同時に1つのサーバに接続してプレイするネットワークロールプレイングゲーム)で、中世を背
景にしている。空想の世界でユーザーが戦闘を行い、自らのキャラクターの能力を伸ばして
いく内容だ。ユーザーはそれぞれ200万人と100万人と推計されている。
NCソフトは、個人情報の流出が起きた出所は特定できないが、名義の盗用数から見て、大
手のポータルサイトやコミュニティーなどで漏えいが起きたものと見ている。名義が盗用され
た個人情報のほとんどは、住民登録番号と名前であることが分かった。
NCソフトの関係者は、「住民登録番号と名前を盗用して、キャラクターを作った後、やはり他
人の名義を盗用した携帯電話で決済する手口が使われた」とし、「捜査を依頼して正確な被
害の内容を把握する計画」と述べた。
個人情報を盗用してゲームの加入者を増やす理由は、一人の加入者が保有できるゲーム
のキャラクターの数が制限されているため、名義を盗用して加入者を増やすと、「カネになる」
ゲームキャラクターをさらに多く作ることができるためだ。各種の現金取引サイトでは、ゲー
ムのキャラクターを数十万ウォンから数百万ウォンで販売するという書き込みが一日に数件
ずつ掲載される。
これと関連して会社側は「盗用されたIDにxiなどの中国式の名前がたくさん登場しており、中
国から国内のポータルサイトなどがハッキングされた可能性も排除できない」と述べた。
ゲームと関連したオンライン個人情報の流出は、すでに数年前から警告されていた。セキュ
リティー業界の関係者は、「昨年各種のインターネットサイトで、個人情報を盗み出すハッキ
ングソフトウェアが出回っていた」とし、「韓国はもとより、中国側からも個人情報を盗もうとす
る試みがたくさんあった」と述べた。
このため、韓国や中国などでは、一つの場所に多数のパソコンを設置し、できるかぎり多くの
ゲームキャラクターを生成してアイテムを収集する、いわゆる「アイテム工場」が繁盛してい
る。セキュリティー業界では、これらの「工場の主」が、オンライン上で個人情報を盗んでいる
主犯ではないかと推測している。
自分の名義が盗用されていないかどうかを確認するためには、リネージュ会員加入画面
(cs.lineage.co.kr/account/newAccount/agreeOverFourteen.asp)か、リネージュ2会員加入
画面(secure.lineage2.co.kr/account/formCheckSerial.asp?type=new)で、自分の名前と住民
登録番号を入力すればよい。
名前を盗用された場合には、NCソフト顧客センター(1566-6600)に電話して、ひとまず盗用さ
れたユーザー情報を停止させ、「名義盗用ユーザー情報削除および生成禁止申請」というタ
イトルで、名前と連絡先を書いてファックス(02-556-6206)で身分証明書のコピーと一緒に送
ると個人情報が削除される。
朝鮮日報 社会
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/02/14/20060214000053.html