イラン核問題、安保理付託は中露も同調…EU上級代表(読売新聞)

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1まっくろけのおばさん(060314)φ ★
 【ブリュッセル=鶴原徹也】イランの核開発問題で国際的緊張が高まる中、欧州連合(EU)のハビエル・ソ
ラナ共通外交・安保上級代表は13日、読売新聞と会見し、「(イランへの対応について)ロシアと中国も欧州
に同調している」と言明、近く招集される国際原子力機関(IAEA)緊急理事会で英仏独3か国の提案する同
問題の国連安保理付託が支持される、との見通しを示した。
 ソラナ上級代表は、EU加盟国全体の外交を束ねる立場にあり、対イラン交渉を進めてきた英仏独と緊密に協
力している。上級代表は、12日の英仏独3か国外相とのベルリン協議で、安保理付託提案のためにIAEA緊
急理事会招集の要請を決定した点に触れ、「日本を含め、重要な国々との協議を踏まえた」と述べ、国際社会の
支持を取りつけた点を強調した。
 特に、従来安保理付託に慎重だった中露両国については、「(中国高官とは)直近に会合を持った。16日の
(安保理常任理事国5か国とドイツの6か国による)ロンドン会合にも参加する。我々と同調している」と明言
。さらにロシアについては、「問題解決に向けて我々と足並みをそろえた」と述べ、「中露両国とも我々の付託
提案を支持してくれるものと期待している」と、手応えを示した。
 ただ、上級代表は「問題は複雑で、慎重を要する」とした上、「現時点で対イラン制裁が論議されているわけ
ではない。重要なのは安保理で協議すること」と述べ、安保理付託という国際圧力を使い、強硬姿勢を続けるイ
ランに対して、「ウラン濃縮への動きの放棄」と「交渉復帰」を迫る意図を表明した。
 上級代表はまた、強硬発言を繰り返すイランのアフマディネジャド大統領については「問題の一部」とし、「
イラン(集団指導体制)の賢明な指導者は、孤立と国際協調のどちらが国益にかなうのか悟るはずだ」と述べ、
イラン政府に対し、強硬路線を続けるのか否かの重大な岐路に立っているとの警告を発した。

[読売新聞社:2006年01月15日 03時16分]
http://newsflash.nifty.com/news/ta/ta__yomiuri_20060115i101.htm