◇全国18団体がブラックバス包囲網 駆除イベントも計画
水辺の生態系保護に取り組む全国18の市民団体が
「全国ブラックバス防除市民ネットワーク」を結成し、ブラックバスが壊した
生態系を本来の状態に戻そうと活動を始めた。ブラックバスが
今年6月施行の外来生物法で特定外来生物に指定され、飼育や移動、
放流などが原則禁止されたことを受け、全国的に駆除に乗り出す。
来年5月には各地で駆除を目的にしたイベント「全国ノーバスデー」を催す。
元環境省自然環境局長で水生生物保全研究会代表理事の小林光さんや、
写真家で生物多様性研究会代表の秋月岩魚(いわな)さんらが呼びかけ、
「琵琶湖を戻す会」や「ゼニタナゴ研究会」など全国15団体が11月に東京で
発起人会を開いた。その後、さらに3団体が加わった。
駆除には、産卵できるかごを設置して卵と親魚を一網打尽にしたり、
電気ショックを与えて船の周辺の魚を一時的に気絶させてブラックバスのみを
捕まえたりする方法がある。加盟団体間で情報を交換し合って駆除に乗り出し、
市民にも冊子などで駆除の必要性を啓発する。学生や自治体職員を対象にした
駆除の研修も計画している。
「ノーバスデー」は来年5月28日。加盟団体が各地で市民に参加を呼びかけ、
シンポジウムも開く。駆除目的で湖沼などのブラックバスを釣ったり、
地引き網を入れたりする。
事務局長を務める小林さんは「地域の生態系を守りたい、
取り戻したいという一心から活動を始めた」と話す。
ソース(朝日新聞)
http://www.asahi.com/national/update/1230/SEB200512300001.html