水害が起きたり、大雪が降り積もった現場に行っても厄介になるだけで、実際の役に立たないと主張し、
国民生活の現場へ足を運ぶことのほとんど無かった盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が、来年からは国民が
望む場合、そのようにすると述べた。大統領になってから3年ぶりの変化だ。
盧大統領は今月28日、担当記者たちとの送年晩さん会で、「イメージ作りやイベントを何回か行って国民を
喜ばせるなど、主権者に対する冒涜だと思っていた」とし、「しかし、考えが少し変わった」と述べた。続いて
「そういう点で、私は一種の潔癖症状があった」とし、「国民が解決を望む問題があるのに、論理にだけ
触れるのは、必ずしも賢明なリーダーとは言えないようだ」と述べた。
盧大統領は、晩さん会の行事が開かれた迎賓館1階に展示された今年一年間の写真を見回った後、
「今年は、私と国民との関係において密度が低下したような気がする」とし、「来年にはさらに国民に近付く
必要があると考えた」と述べた。
金晩洙(キム・マンス)スポークスマンは、「国政運営には情緒的側面もある」とし、「大統領にイメージ
政治を偽善ととらえる潔癖症があったが、これからは情緒的にも国民と歩調を合わせるリーダーシップも
念頭に置くという意味」と述べた。
これを受けて大統領府は来年、盧大統領のスケジュールに経済の現場、国民生活の現場への訪問が
増えると明らかにした。経済界の要人との会合も頻繁になるともいう。趙己淑(チョ・ギスク)広報首席は、
こうした変化が自らの提案によるものだと述べた。
盧大統領は、大統領選挙運動当時、「写真を撮りに米国には行かない」と述べたこともある。
盧大統領が今月29日、ソウルの江西区・登村洞に位置する住宅公社マンションに住む少女家長(保護者が
おらず未成年者が世帯主となっている家庭)イ・ウンヘさんと一人暮らしの年寄りのカン・ジンソクさんの
家を訪問したこともこうした考えの変化と関係があると大統領府側は説明した。
盧大統領と権良淑(クォン・ヤンスク)女史はこの日、この二つの家庭を訪ねて冬もののコート、マフラー、
ジャンパーなどをプレゼントして、しばらくの間、対話も交わした。盧大統領は、見物に来た住民が「国民が
豊かに暮らせるよう頑張ってください」とすると、「はい、 頑張ります」と返事をした。
■ソース(朝鮮日報)
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/12/30/20051230000037.html