千葉市は二十六日、平成十八年度から市職員の特殊勤務手当を見直すとともに、市内出張旅費を
廃止すると発表した。
特殊勤務手当は現行で六十八項目(十六年度、支給総額約八億四百万円)あり、うち三十一項目、
約五億六千五百万円分を廃止する。
しかし、廃止後に別の名目で温存される手当もあるほか、新設される手当もあるため、実質的な削
減額は七千三百万円程度とみられる。
市内出張旅費廃止と合わせても歳出削減効果は約一億二千三百万円にとどまる見込みだ。
廃止される特殊勤務手当は、「著しく危険、不快、不健康、困難」とされていた事務に携わる際に支
給されていた、戸籍や住民登録の事務や年末年始の特別業務、葬儀や消毒作業などの各手当。
また、従来、往復八キロまたは五時間以上の市内出張の際に支給されていた日当三百五十円(十
六年度計五千万円)も廃止される。
しかし、廃止される特殊勤務手当のうち、医師に支払われる「医務手当」、「特別診療手当」、「特別
医療指導手当」の三項目は、国や他の自治体にあわせて、初任給調整手当や時間外勤務手当に移
行して温存される形になる。
この三項目は特殊勤務手当全体の約六割(四億七千万円)を占めているため、市職員課では
「支給額は増えることはないだろうが、下がるかどうかわからない」
などとしている。
一方、災害時の倒木処理など危険な業務にあたる際の災害対策業務手当(日額二百五十円)が新
設される。
また、差し押さえなどの税務事務、エックス線取り扱いなどの保健衛生、屎尿(しにょう)・清掃作業な
どの三十二項目では支給水準が引き上がり、計約二千二百万円の増額となる。
市職員課では
「時代の変化にあわせ、手当を見直した。
増額された手当については、昭和五十六年から手当額が改正されていなかったために適正な額に引
き上げたが、訪問や出張の際に限るなどして全体としては抑制できる」
としている。
http://www.sankei.co.jp/edit/kenban/chiba/html/kiji01.html