ソウル大学の黄禹錫(ファン・ウソク)教授研究グループの同大学の安圭里(アン・ギュリ)医学部教授と
漢陽(ハンヤン)大学の尹賢洙(ユン・ヒョンス)医学部教授が、今月1日から2日まで米国のピッツバーグを
訪問する過程で、キム・ソンジョン研究員に3万ドル(およそ3000万ウォン)を渡していたことが明らかに
なった。
黄教授研究グループによる2005年度サイエンス誌論文の著者25人の一人だったある関係者は、今月
26日、本紙とのインタビューでこのように主張した。キム研究員は当時、安教授らと同行したYTNの
取材陣に対して、「MBCの時事番組『PD手帳』製作スタッフから、『黄教授の身柄が拘束される』という
言葉を聞いて、事実と異なることを述べた」 とし、PD手帳製作スタッフと交わした対話の内容を覆して
いる。
この関係者は、「安教授と尹教授は、黄教授の指示を受けて12月1日、ピッツバーグに渡っており、先に
尹教授が2万ドル、後で安教授がさらに1万ドルをキム研究員に渡した」とし、「キム研究員は最近、帰国
した後、ソウル大学の調査委員会にこの金を全額返したと聞いている」と主張した。
この関係者は、「この金は、安教授が直接持参していた。該当者たちは『この金の名目は、キム研究員が
PD手帳の取材などによるストレスで11月中旬頃、ピッツバーグ大学病院におよそ十日間入院治療した
費用を補償する性格のもの』と述べた」と主張した。
本紙は、この関係者の主張を確認するために 安圭里教授、尹賢洙教授及びキム・ソンジョン研究員との
インタビューを数回に渡って試みたが、連絡が取れなかった。
一方、ソウル大学の調査委員会は、黄教授研究グループの幹細胞保有の真偽問題に関する最終的
検証の結果発表を来年1月10日前後に先送りした。これにより、3つの民間機関のDNA分析結果の解釈に
異見があるのではないかという疑念が浮かび上がっている。
調査委員会はこの日、配布した資料で「DNA分析の結果に対する最終報告書を来週にも作成して、
鄭明煕(チョン・ミョンヒ)調査委員長が自ら発表する予定」とし、「今月24日から結果が送られて来始めた
DNAの分析結果を全部受け取るには、さらに数日の時間がかかる」と説明した。
また、調査委員会は、「今月25日未明、調査したキム研究員が『検察が召喚すれば、いつでも検察の
捜査に応じるつもり』との意思を表明した」と明らかにした。これによって黄教授が提起した「幹細胞の
すり替え疑惑」に対する検察の捜査が繰り上げられる見通しだ。黄教授は、 ヒト胚性幹細胞(ES細胞)の
培養専門家であるキム研究員を「幹細胞のすり替え」の張本人として名指しし捜査を要請している。
■ソース(朝鮮日報)
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/12/27/20051227000001.html