【イラク】「宗派対立」象徴の場に　5日再開のフセイン裁判[051205]

◇「宗派対立」象徴の場に　再開のフセイン裁判

イラク高等法廷で５日、公判が再開したサダム・フセイン元大統領。被告席で米国の「侵略戦争」を
敢然と非難するなど意気軒高だ。元大統領と同じイスラム教スンニ派には今も支持者が少なくないが、
旧政権時代に弾圧されたシーア派やクルド人の多くは極刑を望む。宗派対立が深刻化する中、
裁判は対立を象徴する場となっている。
「サダムほどイラクの指導者にふさわしい人物はいない」

スンニ派地域の主要都市で、一時は同派武装勢力の最大拠点だった中部ファルージャ。
旧支配政党バース党の元党員アハメド・イスマイルさん（４５）の言葉にためらいはない。
元大統領への礼賛は熱烈だ。

だが、首都バグダッドのシーア派やクルド人の間には怒りの声があふれている。
シーア派の政府職員カラル・フセインさん（４３）は「早く死刑判決を出せばいいんだ」と
いら立ちを隠さない。初公判でテレビに映った旧政権幹部らの弁護士２人が直後に殺害されたことは、
元大統領らへの怨念（おんねん）の深さをうかがわせる。


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ソース：共同通信
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