◇運動しながらメールや宿題 米大学の「ハイテク」ジム
米ミネソタ州マンケート(AP) ジムのマシンでランニングしながら、片手でマウスをクリック――。
米ミネソタ大のキャンパスにこのほど、1台ごとにパソコンを装備したトレーニング機器が登場した。
学生たちはこのパソコンで、メールをチェックしたり宿題を済ませたりすることができる。
同大ではレクリエーション・センターの改装に当たり、「ハイテクを導入してトレーニング・ルームの
利用を促進できないか」との案が浮上。テレビなどを備えた従来のトレーニング機器では飽き足らず、
独自の機器を開発することになった。完成したのは、ランニングマシンなど40台のわきに
調節可能な台を設け、キーボードとマウス付きのパソコンを取り付けた「コンピューター・ジム」だ。
学生たちはマウスを使ってテレビのチャンネルや音量を自在に設定できるほか、メールを読んだり、
宿題の論文を書いたりすることができる。キーボードには、汗まみれの手にも耐える素材が使われている。
「ジムに来ればメールがチェックできるなんて、一石二鳥」「トレーニング中も退屈することがないから、
毎日通うようになった」と、学生間の評判は上々だ。同大担当者によれば、
ジムは改装以来、連日ほぼ満員で、予約が必要なほどだという。
体育の授業を担当するケント・カルム教授は来春以降に、新たなジムを活用した授業を計画中。
学生たちは画面の映像に従ってトレーニングを行い、テストもパソコン上で受けることになるという。
ただ、一部には「足を動かしながら文字を打ち込むのは難しい」との声も上がっている。
学生たちがジムのパソコンを使いこなすようになるまでには、しばらく時間がかかりそうだ。
民間のジムでも、テレビのチャンネルを個別に変えることのできる設備などが導入されているが、
トレーニング機器にパソコンを取り付けている例はないという。企業重役らの専属トレーナーを
長年務めてきた専門家、ステファニー・マックス氏は「トレーニング中はリラックスすることも重要。
ジムに仕事を持ち込んではいけない」と、パソコン付き機器のアイデアに否定的な見方を示している。
ソース(2005年11月27日15時21分 CNN)
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200511270007.html